貴重な本をお借りして、大切に読んでいます。
「チャラカ・サンヒター」紀元0年前後に編纂されたインドの古典医学書です。
世界中のアーユルヴェーダに関するテキストや書籍の基となる重要な古典です。
一般的な学問書と異なり、全ての章が
「さてこれから・・・という言葉で始まる章を語ろう」と尊きアートレーヤは言った。
という、独特な語り口調で始まります。
アーユルヴェーダは、創造神ブラフマー→様々な神→インドラ神→バラドヴァージャ(人間界代表)→アートレーヤ(弟子)→アグニヴェーシャ(弟子)→チャカラ(弟子)と伝えられます。
この本は、アートレーヤからアグニヴェーシャへ語る設定で進められています。
アーユルヴェーダは、人間が生み出した学問ではありません。その為、著者や創立者などいません。チャラカさんが文章にまとめた概要ですという意味です。
完全な形で神から伝えられ、時代が変化し常識が変わろうとも、現代まで継承されました。
人間の普遍的な本質を広く深く扱う哲学や、食事や生活習慣の要素も多く含みます。健康と長寿を願う人間の本能は、簡単に変わらないのです。そして体と心の相互関係は切り離せません。
アーユルヴェーダを初めて学ぶ方には、難解な本です。
独学から始め、インドでの学びの日々より3年。皆様の体に触れさせていただき、実践・考察している今、ちょうど良いタイミングでこの本と出会う機会に恵まれました。
手元にあれば、100回以上は読むかなと、買い求めようとしましたが、なんと中古市場で¥114.000-手が出ません(笑)電子書籍ならば定価(¥7.150)で購入できます。また、サンスクリット語から英語への翻訳版なら入手は容易そうです。
2000年前のインドの古典を、デジタルで読む時代。先人達が行った、編纂やコピーの苦労を想像すると、この便利な時代、私はもっと時間を有効に使い進化できそうです。素晴らしい気づきをもらいました。2022年良い年にします。
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